| きめ細かく計画修正 日経産業新聞 2002年7月18日 |
客観的な需要予測に基づき、商品の生産や資材・部品の購入計画を調整。不良在庫や販売ロスを減らす総合システムがサプライチェーン・マネジメント(SCM)だ。日本企業も製造現場にSCMを次々と導入し始めている。シャープは昨年、資材調達から生産・物流までを一括管理するSCMを国内外の全拠点に導入し始めた。2004年度までに部品在庫を半減し、商品在庫を3分の1に減らすのが目標だ。同社のSCMは大きく分けて「需要予測」「生産日程計画」「資材調達」の3つで構成する。まず需要予測では客観的な指標に基づいて商品の販売動向を事前に予測するシステムを開発した。例えば冷蔵庫など家電製品の場合、住宅着工戸数や所得変動といった基本要因にブライダル需要やボーナス需要など季節変動要因を加味。発売後は小売店での販売状況を毎週集計し、予想数値を補正する。需要予測データをもとに、生産日程計画と資材調達のシステムが動く。これまで月単位で策定していた生産計画を週単位で変更、きめ細かな原料・部品の調達と製品出荷に役立てる。サッポロビールはビール・発泡酒の需要動向を一元管理し、在庫を適正化するSCMを6月から稼動させた。各支社の販売動向や他社の販売促進戦略をもとに、細かく需要予測を変更し、1週間ごとに計画を見直す。欠品を防ぎ、廃棄ロスを最小限に抑え、生産を効率化する。三井物産、ワールド・ロジ(大阪市)、フレームワークス(静岡市)の3社はSCM支援事業を行う新会社を共同出資で設立した。日本企業の海外生産拠点での部品や製品の管理、物流システム構築、倉庫運営などを総合的に受注する。フレームワークスは「必要な在庫をすぐに把握する」などのSCM用ソフトを開発。ワールド・ロジが物流コンサルティングを提供し、物産が事業調整や金融支援で海外に工場をもつ電機・精密機械メーカーのSCM構築を支援する。 |