| ICを導入、機能多様化 日経産業新聞 2002年7月18日 |
ICカードと電子商取引の普及がクレジットカード業界の経営環境を激変させそうだ。ICカードは昨春以降、JCBや三井住友カード、UCカードなど大手各社が相次ぎ発行を開始。日本経済新聞社の調べでは主なカード・信販会社の発行枚数は年内に1500万枚を突破するとみられる。大手は2006年までに全カードをIC化する計画だ。ICカードの導入は偽造カード不正使用防止が第一の狙いだが、それ以外に磁気カードの100倍以上の容量を持つICチップに特典ポイントや電子カルテ、定期券など様々な機能を付けてカードを多機能化できるのも大きな特徴だ。ソニーファイナンスインターナショナルは4月にプリペイド型電子マネー機能付き、ポケットカードは2月に視力データを入力して眼科の診察券の役割も持たせたICカードを発行している。ただ、実際に買い物で利用するには店頭側の受け入れ態勢の整備が不可欠。このため、銀行系カード会社や信販会社は今月からICカードに対応した決済端末の導入に本格的に乗り出す。まずカードの利用が多い首都圏や関西の店舗で年内に計3千万台以上を設置する。来年以降、ICカードが利用できる衣料品店や飲食店などが急増しそうだ。電子商取引決済やモバイル決済への参入も加速している。三井住友カードや日本信販は独自のネット決済システムを開発。ネット通販業界や携帯電話の着信メロディーなどのコンテンツ配信業者にシステムを売り込み、新たな収益源に育てようとしている。JCBやトヨタファイナンスなどカード4社はKDDIと提携。今秋から携帯電話をカード代わりに使って買い物ができる実証実験を始める。携帯電話にカード番号を登録した小型ICカードを差し込み、赤外線を使って店のカード決済端末と情報をやり取りする。実験にはスト権や中部の200店以上の加盟店と100人以上のカード会員が参加する予定だ。 |