通信カーナビ快走 日経産業新聞 2002年7月18日

 自動車の情報技術(IT)武装が進んでいる。通信機能を備えた新タイプのカーナビゲーションシステムが相次いで登場し、有料道路の料金所を停車せずに決済できる自動料金収受システム(ETC)サービスも浸透してきた。松下通信工業は5月、ハードディスク(HD)型のカーナビゲーションシステム「CN―HD9000WD」を発売した。インターネットを活用し地図情報を更新できるなど通信機能を備えたのが特徴だ。アルパインのHD型カーナビの新製品「NV8―N555」は携帯電話やパソコンで専用サーバーに接続して、目的地検索からルート探策、目的地までの歩行案内など様々な情報を通信ネットワークを経由して受けられる。昨年11月に本格化したETCサービスも自動車でITを活用する新たな手段の1つだ。同サービスは有料道路の料金収受を車両に搭載した専用の車載器と料金ゲートのアンテナ間の無線通信で行う。ETC車載器は小型で薄型のタイプが主流となり、価格も3万円前後のタイプが登場。オートバックスセブンによると三菱電機のアンテナ分離タイプ「EP−421」や松下通工の同タイプ「CY−ET300D」が人気だ。道路システム高度化推進機構(ORSE)の調べでは、月間ETC車載器の取り付け台数は3万〜4万台で推移し、昨年11月のサービス本格化以前と比べれば3倍の普及率となっている。三菱電機では今年度のETC車載器市場は昨年度の2倍の60万台ほどと見込んでいる。ETCは高速・大容量・双方向通信機能を特長とする狭域無線通信(DSRC)を利用したサービス。DSRCを活用すれば、駐車場やガソリンスタンド、ドライブスルーなどで、ETCのような自動料金収受サービスも可能になる。DSRCは自動車生活を一変させる可能性を秘めており、関連各社は今後研究・開発に力を入れることになりそうだ。