津嘉山酒造所

琉球新報によると2009年4月18日、津嘉山酒造所が国の重要文化財に指定されたと報道された。

以下に琉球新報の記事
国の文化審議会(西原鈴子会長)は17日、名護市にある泡盛醸造所「津嘉山(つかやま)酒造所施設」など、全国で7件の建造物を重要文化財(建造物)に新規指定するよう塩谷立文部科学相に答申した。答申通り告示する予定で、県内の建造物分野の重要文化財は計21件となる。津嘉山酒造所は1927年から28年にかけて、施設を現在地に建設し、泡盛の生産を始めたとみられる。泡盛醸造施設と居住部分を一体とした独特の構成を持つ主屋と麹(こうじ)屋からなり、構造は木造で寄棟造(よせむねづくり)、本瓦葺(ほんがわらぶき)。創業者は津嘉山朝保。
昭和初頭に整えられた酒造施設の形態を良好にとどめ、伝統的な泡盛の製造工程を知ることができる。居住部分は、伝統的な平面構成を受け継ぎながら、離れや玄関を構えるなど随所に近代的な展開も併せ持ち、沖縄の住宅の歴史を知る上でも重要な施設。
■市民活動が結実「国頭の華」咲く 戦火くぐり、操業80年余
現存する赤瓦ぶきの木造建築物としては県内最大級。沖縄戦で名護市内の建物はほとんど破壊されたが、施設はほぼそのままの形で残された。内部には米軍に接収された当時の面影も残る。ただ屋根の骨組み、柱、壁などの傷みが激しく、大規模な補修が急務となっている。
4代目となる同社代表の瑞慶村實さんは「名護の街にこの建物が残っていく姿を思い浮かべた」と感慨深げ。「代々の経営者もほんとにうれしく思っているだろう」と話した。酒造りを一時休業したこともあったが、「國華」ファンは多い。今後は泡盛の品質向上と観光資源への貢献を図っていく考えだ。
4年前に発足した「津嘉山酒屋保存の会」は貴重な建物の意義を市民に考えてもらおうと、多彩なイベントを開催。宮城調福会長は「会員、ボランティアの多くの協力があった。指定は保存に向けた第一歩。うれしく思う」と喜んだ。
市文化財保存調査委員会の岸本林議長は「戦前から残っている泡盛工場はここだけ。当時としては珍しい玄関など、建物にはいろんな特徴がある。うまく活用すれば市街地活性化の目玉になる」と語った。

さて2012年その津嘉山酒造所が老朽化対策と文化財保護の観点から改修工事に入るとの事、オリジナルな要素を残すとは言え大きく様変わりする事も考え今のうちに見学しておきたくお邪魔しました、長い時間を割いて説明に努めてくれた杜氏の方に感謝します。
津嘉山酒造所の写真ですが大量UPします、貴重な記録写真になると思います。











工場に隣接する家屋











戦前の工場

















蔵付菌の量が半端じゃなく多い貯蔵庫





蒸留設備





貯蔵庫となりの事務所

ここから全国に泡盛が出荷される

南方系の雰囲気を持つ泡盛甕 実際に安南の物ではないだろうか↑











中国の物も散見される壷







上は琉球黒壇

戦災で焼け残った津嘉山酒造所には沖縄に自生する樹木が多く見られる







仏壇に置かれる先達者たちの遺影と建築資料



戦前の津嘉山酒造所



                    2013-9-18