主窯

過去のエッセイで忠孝酒造に関して次のように書いた。

 忠孝酒造訪問記
平成17年11月 沖縄県の忠孝酒造を訪問した。
沖縄の地酒 泡盛を製造販売する会社である。
忠孝は泡盛の真髄は古酒にあるとの信念から古酒熟成に最適の甕を自社生産することに特徴がある。
世界広しと言えども南蛮荒焼き甕まで自社生産する会社は忠孝をおいて他に無い。
オンリ−ワン企業であると同時に優良なブランドイメ−ジを構築した。
忠孝南蛮荒焼きはガス窯使用にもかかわらず独特な窯変を生み出し本業の陶工さえ舌を巻く出来栄えである。
他の陶工には作り方が解らないらしい、事実ガス窯でこれほどの窯変を生み出す作家は他に無い。
既存の常識にとらわれない企業経営者ならではの試行錯誤が実を結び極めて芸術性の高いものになったのである。
平成3年3月 大城会長は沖縄県の主催する陶芸部門で入選を果たしている。
忠孝酒造は酒類製造販売の世界に芸術を持ち込んだ稀有なエクセレントカンパニィ−と言えるだろう。

今でも忠孝酒造の経営戦略は尊敬に値するもので他の泡盛メーカーはどの様な対抗戦略を打ち出すのか興味津々であったが今回ヘリオス酒造が忠孝を上回る大英断を下しております。
なんと自社内に本格的な登り窯を築窯し南蛮甕を自社生産し始めました。
薪を使って一週間近く焼成する物で出来栄えは備前焼きの作家物と見紛うばかりです。
これで熟成させる古酒は正真正銘、古式泡盛と言っていいかもしれません。
甕入り泡盛古酒は3万円近くするそうですが泡盛の価値+甕の価値と考えるとお買い得と言えます。
以下の写真は主窯訪問時に撮らせていただいたもの一般的な陶芸工房より本格的な設備に感激しました。





   

   

   

   

   

   

   


                           07−10−1