明治大学博物館

明治大学博物館で「東アジアと海のシルクロードの拠点福建」展が開かれている。
華僑の故郷として古から世界に開かれていた福建省の古代より明・清にわたる文物を世界に先駆けて公開している。
福建は日本とも関係が深い、多くの文物が福建発で我が国に齎されただけでなく日本からの高僧、空海や円珍や遣唐使が福建に出入りしている。
福建でもう一つ忘れてならないのは現在の沖縄県、琉球王国が14世紀から17世紀に渡り福建を舞台に中間貿易で巨万の富を蓄積した史実である、琉球はこの時期大きな繁栄期を迎えていた。
沿岸部の福州には琉球館が設けられここを拠点に交易がおこなわれ多くの琉球人が駐留していたのだが彼の地で没する者も多く大規模な琉球人墓が確認されている。
「現在の状況は文化大革命やその後の開発で今日その半数以下が残るのみで保存が望まれる」
今回初めて里帰りした琉球人墓碑は嘗て海のシルクロードの終着点、大和への交易を命がけで担った琉球人の強さの証として多くの人々に見もらいたいと感じた、是非とも沖縄県立博物館での公開が出来ないものだろうか。




高(H)58,0
「琉球国 乾隆54年(1789)10月の初4日に卒す。清への弐艘の進貢船のうち頭号船の買い付け責任者で宜野湾の里之子親雲上(サトヌシベーチン、首里王府の士の位階名、正七品)

                               2009−5−2