観宝堂

琉球の古美術研究で有名な早稲田大学文化構想学部教授、丹尾安典(たんおやすのり)教授は芸術新潮のなかで湧田焼の碗を次のように紹介していました。
「湧田焼は気品高き良質な陶器として、沖縄陶器コレクターのあいだでは珍重されている。洒落た鉄絵の入った灰釉碗は、湧田の代表的な作例である」
正鵠をえたご発言で感謝感激、あっぱれでございます。


丹尾教授は2007年、早稲田大学内と沖縄の壷屋博物館で八重山古陶と題した研究発表会と展示会を観宝堂店主吉戸直(よしどすなお)さんと共に企画した人物です。
八重山古陶の魅力を存分に引き出した誠に見事な展示会でした。
大学の研究機関に裏打ちされながら実際の展示物の収集に尽力されたのは吉戸さんです。
吉戸さんは沖縄骨董業界の草分けで沖縄の本土復帰の年、那覇商業高校の隣に観宝堂を開業しました、沖縄の良質な古美術を再評価して県内のみならず全国に発信しています。
観宝堂で沖縄の古美術に触れることは至福の時ですがいつも沖縄にいるわけではございません、そこでお薦めしたいのが観宝堂東京支店、嘗てはハナエモリビルの地下に在ったのですが根津美術館のリニューアルオープンにあわせて根津美術館隣に引っ越しています。
新しい美術館の鑑賞とともに観宝堂にも立ち寄ってみたらいかがでしょうか。
























                            2010−12−26