芭蕉布

沖縄県大宜味村で糸芭蕉から織られる芭蕉布は沖縄県の代表的な織物、首里の王朝文化である紅型とは違った庶民の織物である。
芭蕉布は14世紀にはすでにつくられていたと考えられているが人々の間に広がったのは17世紀に入ってからである。
写真は芭蕉布で重要無形文化財に指定された平良敏子さんの工房。
戦後途絶えそうになった芭蕉布織りの技術を復活させ喜如嘉の芭蕉布保存会という形で後継者の育成にも貢献した。
我々が一般に琉球の文化と言われて連想するものは首里城や紅型、漆器などの王朝文化である、一方琉球には連綿として力強い庶民の文化があり、これらを代表するものが芭蕉布であり湧田や喜名などの焼き物である。
王朝文化が朝貢国である中国文化の影響下にあるのに対して庶民の文化は純然たる琉球人の美意識であり生きる力なのだ。





    





                    
沖縄県大宜味村喜如嘉454