安南研究

安南研究

どうやら沖縄陶器を語るときに避けて通れないのが安南すなわちベトナム陶器のようである。
江戸時代に日本に運ばれた安南はごく少量で珍奇な焼物位の評価だったようである。
中国 朝鮮の焼物が上手とされ それと作風の異なる安南は不当に低い評価をあたえられていた。
第二次世界大戦以後 中国における古陶磁研究が急速に進展し、それに伴い近隣諸国の安南も認識されるようになる。
中国陶器と考えられてきた日本における伝世品に数多く安南が発見された。
中国陶器とは作風の異なるこれら安南は今だ研究の行き届かない中国辺境の地方古窯と考えられていたのである。

ベトナムの陶磁史を大雑把に括ると6つの段階に分けられる。
第一 土器の時代 約一万年前
第二 青銅器時代 陶器はまだ無釉 紀元前2千年
第三 ベトナムが中国に占領されていた時代 施釉時代 1世紀〜9世紀
第四 李・陳時代 青磁の出現 10世紀〜14世紀
第五 青花磁器(染付け)の出現 他国に多数輸出された 14世紀〜19世紀
   この時代の物が沖縄陶器に大きな影響を与えた。




第六 20世紀〜現在まで