19世紀 幕末明治のカラカラ 

ヤクオフもたまに良い物が出る事が有ります、写真は19世紀、幕末頃に作られたカラカラ。
競る者も無く楽に落札できました。
沖縄陶器は金城次郎の作風が代表的ですが、これは沖縄陶芸界に民藝思想が導入されて以降の事で、それ以前は写真のカラカラの様にシンメトリーで形のシャープな物が多くあります。
更に作風を遡れば唐津を経て朝鮮陶器にたどり着くように感じています。
いずれにせよ現在の沖縄陶器は民藝の柳宗悦や濱田庄司が大きな影響を及ぼした世界と言えます。
沖縄陶芸界にとって良かった事なのだと思えますが、失った感性も多くあると感じています。
代表的な事柄として現在の沖縄陶器は形が甘すぎるという点が有ります、古い物には見られない特徴でいささか民藝思想を間違ってとらえる傾向が有るようです。
そういう作家に限って「テーゲー」(おおざっぱ、ゆるやか)が沖縄の文化などと胸を張っていて呆れてしまいます。
もう少し真面目に琉球の歴史や古陶磁器を研究してみたらどうでしょうか。
琉球古陶磁器の研究は始まったばかりです、今後さらに研究が進み再発見のフロソフィーが現代沖縄陶芸に反映される事を願っています。

佐賀県立博物館図録



今回ヤクオフで落札したカラカラ  写真1

写真2

写真3


写真4

藝術新潮 2011年1月号

                    2012−8-1