| Jの価値 |
| 平成2年物のジャガーソブリンを下取り査定して、値が付かなかった。 11年ものとは言え、これだけ有名な工業製品に、一文の価値もない事に驚いている。 私は5年弱この車を使ってみて、様々に感じるものがある。(とても数10年来のジャガーファンにはおよびませんが)そして思う、間違いなくこの車は良い車だ。 考えてもみよ、良くなければこれほどの世界的名声を、勝ち得るわけ訳がないではないか。 弱点も多い車なのだが、全体としてジャガーが持つ文化は他の物に変えられない。 ジャガーにはジャガ−だけの世界がある。それも一流の洗練されたものだ。もしこの世界が好きになれれば、その人達にとってジャガーは世界一の名車となる。もし好きになれないのなら、どうしようもない時代遅れの代物だ。地をはう様な低い車高は、必ずしも走行安定性の為にあるのではない。この車の独自なスタイルのために有る、スタイルなのだ。このスタイルは、英国人のライフスタイルと同質のものである。スピードを出す為でではない。実際この車は、スピードを出すとかなりのへっぴり腰なのである。つまりこう言うことだ。『この高さから見る車窓の景色が英国の文化』である。(ロータスを見よ、スーパー7を見よ) カテゴリー別けをすれば、おそらくジャガーはスポーツカーメーカーなのであり、ロールスロイスの様な高級車メーカーではないのだと思う。最近は、運転手の視線が高い車が流行している。ワゴンは言うにおよばす、普通の車、例えばカローラなど一昔前より車高が高くなっている。人や荷物が運べてこその車と言う、風潮なのだろう。しかしこれは、実用であって文化ではない。実用一点張りの文化など、有史以来存在しない。(法隆寺の壁画を、無用の長物と言う者はいないだろう。しかし壁画がなかったとしても、法隆寺は法隆寺なのである)保温性が高く、吸湿性にすぐれ、なおかつ早乾性にすぐれたフリースのジャケットが好きなら、ジャガーに乗るべきではない。カローラに乗ろう、カローラの方がよっぽど良い車だ。しかし、カシミヤのセーターの着心地が何物にも換えられないと考えているなら、 ジャガーに乗ってみる事をおすすめする。 ジャガーとはそういう車なのだ。 結論 文化に、値段など付ける事は出来ない。だからこの車の査定価格はゼロなのだ。 PS、査定の1時間後執筆しました。今、私はモーレツに頭に来ています。ジャガーは10年やそこらで、値の付かない様なヤワな工業製品では有りません。ジャガーの中古車市場が、あるいは市場原理がそうさせているのに違い有りません。くどいようですが、これだけの物が査定ゼロなんて事があってよい訳がありません。同じヨーロッパ製のバックや腕時計がバカ高いプレミヤ価格だと言うのに、いったいどうなっているのでしょうか。私はべつに、お金がほしくて言っているのではありません。納得のいく説明がほしいのです。 |