動物機械(アニマルマシーン)
医学における解剖学は、ルネッサンス期において、人間を機械じかけの複雑な創造物としてとらえ、それを詳細に観察する事によって現代医学への道しるべとした。
医学は初期の段階において、ある種の機械工学として発達したと考える事が出来る。偉大なフランスの外科医であるアンブローワーズ・パレは、この方法をさらに一歩進めた。まるで近代の補綴具を先取りするかのように、彼は機械関係のさまざまな論文で出てくるような「ギアやレバーの原理で働く機械を使って、人間の手に置き換えることが可能であると考えているようにすら見える。」彼の「外科学十書」では、手は切り開かれ、この筋肉や神経に相当する機械的仕組みが示されており、その複雑さは息をのむほどである。」これらが教えることは明白である。ルネッサンスの科学的挿絵によって我々は、人間と機械とが同じように働くこと、そして両者の各部は交換可能かもしれないことを「見てとる」のである。こうした連続性は、それが考えられる以前にすでに直観されていたのだ。