柳宗悦の民藝とその現代的な展開

日比谷カレッジの講義を受けてきました。
最近、渋谷辺りの若者向けのセレクトショップで扱われ存在感を増している、民藝思想に範をとった器や漆器類、鉄瓶などがありますが、その審美眼の教祖様と言える柳宗悦の考え方を勉強する会です。
暮らしの中で普通に使われる雑器の中に健康的な美を発見した柳ですが、柳の審美の中心的思想が「理屈で物を見るのではなく目で見なさい」と言う事だそうです、仏教や武道で言うところの無の心境かもしれませんが、残念ながら開眼の高みに私達がある訳がありません。
だから天才柳の言う事を本当に理解することは叶いませんが、ただこれだけは言えると思うことがあって、それは「何に美しさを感じるかは、その時の自分自身の発見」ということ。
美しい(欲しい)と思った物が今の自分自身の鏡、だから柳が選んだ物は柳そのもの、今日私が選ぶ物は今日の私そのもの。
自分自身を謙虚に見直す事が民藝思想の根幹なのかもしれません。。

               2016-12-21