千葉市美術館

国立とか県立の博物館や美術館はその規模と政治力から展示される物のレベルが高く、遠くまで足を運ぶ価値の高いものが多いが、市立や区立、村立となると御当地物が中心の郷土愛に支えられたドメスティックな展示会が多い。
そんな中ここ千葉市美術館は展示会の企画が優秀で展示物も逸品ぞろい、その評価は全国区の様である。
若い美術館の様だがその設立には美術界での錚々たるメンバーが揃ったようで、
「初代館長に辻惟雄、2代目館長に小林忠、3代目館長に河合正朝と日本美術史の専門家を迎え、江戸絵画を中心に集中的なテーマをもった特色ある展覧会を積極的に開催しているとは美術館HPの謳い文句。
さて今回の「河井寛次郎と棟方志功」展も出色の出来栄え、例えば寛次郎の展示会の場合、晩年の作で前衛アート作品のような作品を取り扱うことが多い中、最も評価の高かった時代、すなわち若い頃で中国の古陶磁器研究に腐心していた頃の作品が充実しているところに共感を得た、
志功作品は青森県の棟方志功記念館の協力を得て誰もが認める代表作が展示されていたことに感心した。(なかなか無い事です)
美術古美術愛好家は年間を通して目が離せない、これが千葉市美術館です。







寛次郎初期の作品↑



棟方志功記念館(青森県)の協力の下、代表作が揃っていた





                                 2016-9-17