手慣れの美 2

柳宗悦の民芸思想の根幹と思っている「手慣れの美」。
中国は明末清初の染付雑器の紋様に勝る手慣れを発見することは出来るでしょうか?
陶工の子に生まれ、死ぬまで同じ碗を作り続け同じ文様を描き続けた時代、しかもこの時期の中国製陶磁器の生産量の多さはは他国の比ではありません、そんな時代の陶工のなせる技です。
おそらく人類が二度と再現することが出来ない究極の手慣れの美、骨董市で七千円です。


「真の創造は元を忘れた所にあった。繰り返しの結果は
草を想わずして草を描き、鳥を想わずして鳥を描く。
遂には牛を想って馬を描く。元を忘れた所に新しい命が芽生え出た。
これが凡ての民画の共通の性格だった。行灯皿の絵は無意識の所産であり、
無意識からのみ生み得た絵だった」(雑器の美 柳 宗悦)
                 引用資料    別冊 太陽 柳 宋悦 
















           2017-8-28