素心伝心

東京芸大で催されていた「素心伝心」展です。
東大寺金堂から敦煌の壁画まで一番下の石仏、平山郁夫コレクション以外全てクローンです。
今回の展示会は衝撃でした、まったく本物と見まごうばかりの質感、空気感!!芸大の技術の凄さを思い知らされる体験でした。
文化財は劣化の問題と切り離せません、あるいは戦争などの人災で破壊される事も多いです、解決策の一つとして本物は安全に保管し展示は質の高いコピーと言う考え方があります、芸大は質の高いコピーをクローン技術と呼び特許まで所得しました。
まさに見識ですが同時に危うさもかんじます、もしどこかでモラルハザードが起きてクローンが贋物として流通したらどうなるでしょう、素人には見抜けない完ぺきなクローンがです。
技術の発展と同時に人作りが行われなければ、かなり危うい世界が展開してしまいそうです。
私は二十歳の時に亡き父とシルクロードを旅しました、ベゼクリク千仏洞からウルムチ、トルファンへ、宝の様な思い出です、そして四十年前にシルクロードで目にした数々の文化遺産が今、間違いなくそのままの佇まいで目の前に現れています。
わたしは最初意味が分からなかった「素心伝心」を深く理解して感動し同時に憂いてもしまうのです。




















平山郁夫コレクション↓









      2017-10-27