下道商店

四つ木の地で戦前から「せともの」を商う下道商店は再開発のあおりを受けて移転を余儀なくされていたのですが、この度場所を新たに御店が完成したようです。
こんな事を言っては何ですが今回の移転をきっかけに廃業なさるのかと思いきや御覧の様な立派なお店のレジ脇に鎮座する下道さんです。
せともの商いは下道さんにとって、もはや商い以上のもの、生き方そのものなんですね。
焼き物に囲まれてたまに来る御客さんの相手をしている下道さん、幸せそうに見えるのです。

























2016-4-5

10年前のブログと移転前の下道商店
むかしむかし東京の街には「せともの屋」という商売があったそうな。
食器類はもちろん味噌甕から湯たんぽ、小鳥の水飲みまで取り揃えてお客様を待っていたそうな。
新婚の夫婦は新居を構えるとまずは火鉢と七輪を買いに来たそうじゃ。
今では金属やプラスチックが当たり前のように使われている様々な物が焼き物で出来ていたのじゃそうな。
店のおやじさんは言った「火鉢が一番出たね、火鉢が一番儲かるんじゃ、この商売はね半径5Kmの人たちをお客さんにしないといかん、今じゃこの中にイトーヨーカドーと長崎屋それに100円ショップがあるからね、昭和30年頃が一番だった、あの頃は何でもよく売れたんじゃ」


         



昭和30年~36年の間に作られた昭和レトロポップなコーヒーCUP
コーヒーを喫する文化が庶民に普及し始めた黎明期の商品。
CUPのデザインが文様化、記号化される以前の自由で斬新なデザインは桃山期の茶陶に通づるものがあると言ったら言い過ぎだろうか。