レックス マーク
 米国ブランドのインクジェットプリンターレックス マークZ12Rに機械工学の未来を見た。
レックス マークブランドのプリンターは日本の家電メーカー、フナイが全数量を中国で生産する低価格プリンターである。私が買った物も5,800円と言う激安であった。5年前であれば5万円以上していたプリンター性能をこの価格で提供してもらえる。PCも周辺機器も本当に安くなったと改めて感心する。
ダンボール箱を開封して中の機械を取り出す。軽い、驚く程軽い。風が吹けば動くのではないかと思う程軽い。
「イヤー、これは次世代機だな。」
思わずひとり言である。壊れてしまった前の機械(エプソン)の3分の1位ではないだろうか。もちろんメカトロニクスですから性能に違いはないと思います。問題は耐久性ですが、このあたりは2・3年してみないと解りません。私は大量にプリントアウトする方なので結果が楽しみです。覗ける範囲で中の機構を見ると、やはりエンジニアリングプラスチックの使用率が高いようです。“極限まで使いました”的な製法なのでしょう。机上プリンターですから軽量化はそれ程セールスポイントにはならないので、これはコスト消滅の結果です。最近はVTRにしろTVにしろ、カメラにしろ本当に軽いですよね。なんで昔はあんなに重い物だったのか不思議に思える程です。VTRなんか10kg以上あったのではないでしょうか。中を覗けばダイカストの土台にメカがビッシリでした。それが今ではスカスカです。同じ機械なんだから昔のあれはなんだったのでしょうか。ソフトウェア制御になって、なおかつ造り上手になったと言う事でしょう。昔のままなら中国での製産は無理です。ところが今は世界中どこででも造れそうです。
レックス マークは礼儀正しい。用紙が無くなると「用紙を補給して下さい。」と音声によるアナウンスがある。ここまでは他のメーカーでもやっている事だが、用紙を補給してやると、「ありがとうございました。」と礼を言うのである。最初、私はビックリしてしまった。予想外の事をPCにしゃべられると本当にドキッとしてしまうものです。“いやいや礼を言われる程の事では”と内心テレ笑いである。
いつも感じている事なのだが、PC及び周辺機器は、今までにない新しい世界です。