ライカのシャッター

 
35mmカメラの始祖ライカ。
80年以上に渡りかたくなに機械式シャッターを作り続けたが、2002年ついに電子シャッター
の採用を決めた。
翌年私はライカM7なる、その新製品を手に取る機会をえた。
ここで私は本当に仰天してしまう。
シャッターが電子制御になった、にもかかわらずその感触がそれまでの機械制御の物
とまったく変わらないのだ。
低速域でスローガバナーの機械音が無い事を除けばまったく区別がつかない。
ここまで使用感を似せる事は、すごい技術であると言える。
スローで機械音の無い、なんとも不思議な感覚は17年前のキャノンFTbからAE-1に
乗り換えた、あの時を彷彿させた。
ライカの最大の魅力はその使用感である。これを犠牲にする事無く、
電子化に成功した事はライカ社の持つ独自な企業理念なくして実現しない。
企業にはこうした生き方もあるのだと勉強になる。