日本刀を伝える -美と技の継承-

去る10月30日、葛飾区立郷土と天文の博物館において日本刀を伝える -美と技の継承-と題した講演会が行われました。
葛飾区在住の日本刀製作者である吉原氏を迎えてのお話となりました、氏は無審査の称号を獲得し葛飾区指定無形文化財保持者でもあります、詳しい経歴は下の資料をお読みいただくとして、私はかねてからの最大の疑問「世に名高い歴史的な名刀と新しく作られた刀とはどこが違いますか」を問うつもりでおりましたら幸いに同じ質問を投げかけられた聴講者がおりました。
氏曰く「古いこと以外に違いがない、むしろ新作の方が良いのではないか」とお答えになり目から鱗の体験となりました。
作刀家としての意地とも聞こえる大変な自信ですが、さもありなん案外本当のところそんなものかもしれないと腑に落ちた次第です。
違う例のお話をしましょう、私の専門の陶器の話ですが「桃山陶器と現代作家の作品ではどこが違いますか」と問うたとします。
私はこう答えるでしょう「何もかも全てが違う、しかしそれはどちらが良いかという話ではなく今の物と昔の物は違うということで、どちらが良いかと問われたら、どちらも良い物だ」 















                   2016-11-3