流山の味醂

千葉県流山市の特産品に味醂(みりん)があります、「万上本みりん」の商標は誰でも一度は目にした事が有るのではないでしょうか。
「万上本みりん」は野田市のキッコーマンのグループ会社です、東京は濃い口醤油と味醂の提供を千葉県から得ていると言う事になり江戸前の味も千葉県なしには成り立たないようです、そう言えば御蕎麦屋さんが良く使うヒゲタ醤油も銚子産です。
昨年の話ですが流山市立博物館で流山白味醂200周年と題した企画展が催されており、江戸前味の知見を深めるためにも見学してきました。
博物館までは昭和レトロな流山駅から歩くこと15分余り、そして地域の誇り味醂に関する展示は真に立派なものでした。
江戸時代より続き今でも元気な地場産業を有する地域はそれほど多くありません、そして嘗ては零細企業の集まりであったものが明治の声を聞いて地元有志による資本の集中が有った事は他の地域、例えば野田市のキッコーマン醤油も同じ事で、もしも零細企業のままであったなら今日の野田や銚子の醤油、流山の味醂と言った一流ブランドは育たなかったでしょう、つくづく産業は地域が育てるものだと痛感します。
また流山市や野田市、銚子市などいずれも河川で江戸は日本橋とつながっており物流の優位性も学ぶ事が出来ます。
現在はどうしても鉄道や高速道路網を基準に地域を考えてしまいますが昭和の初めまで流通の基本は河川にあったようです。












流山市立博物館





































   2015-12-25