京都紀行3 フジヒラ陶芸 |
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京都に修行に出ている長男の陣中見舞いに家族全員で出かけた。 図らずも遠出の四人旅は数年振りである。 子供達も大学生になり社会人になれば親との旅行も敬遠するようになる、寂しい思いであったがこれからはまた別の形でこうした事も多くなるだろう。 幾つかの御挨拶を済ませた後は完全観光モード。 昭和50年に父と訪れたフジヒラ陶芸に再び訪れている。 2011−9−17 中学生だった私が旅の記念になんとなく欲しくなった藤平伸先生の作品を恐れ多くも値切って買い求めた話を過去のブログで披露しています。 懐かしさから今回の京都旅行でもう一度訪れたいと思っていました。 場所は全く覚えていませんでしたが藤平伸先生が高名で有る事と当時の領収書が残されているので難なくたどり着く事が出来ましたが街並が記憶とは違っていて再開発が顕著です。 それでも確かな再訪の感触に懐かしさがこみ上げてきます。 藤平伸先生は御健在ですが現在は高齢の為、作陶からは引退なさっており御店一階は御子息と御弟子さんの作品を販売しています。 壁画と陶板は藤平伸先生の作品でカフェを兼ね備えたギャラリーでは美味しいコーヒーを楽しみながら作品を鑑賞できるようになっています。 藤平伸先生の作品は一言で言ってメルヘンチックです、そしてこの作風は簡単にまねできそうでいて大変難しい作業なのだそうです。 なるほど言われてみればこうした作風は藤平先生をおいて他にありません、先生の天才と言われるゆえんで京都芸大教授の経歴も伊達ではないという事です。 二階では藤平先生作品が販売されていましたので御紹介します。 鳥をモチーフにした作品が多いのが藤平伸先生の特徴で特に特定の種の鳥を描いたのではなく鳥の絵柄は先生にとってある種の象徴なのだそうです。 私が御弟子さんに「四十年前にカラスの絵が書かれたお皿を買いました」と言ったところ「それはカラスでななくて何かなのです」と説明してくださいました。 ずーっとカラスだと思っていた四十年前に買い求めたお皿を紹介します。 藤平 伸 略歴 1922 京都東山五条坂に生まれる 1944 京都高等工芸学校に入学 病気のため中途退学 1957 第13回 日展にて特選・北斗賞受賞 1960 イタリア・フィレンツェ国際陶芸展 1963 第6回新日展にて菊花賞受賞 京都府文化功労賞受賞 1968 現代陶芸の新世代展 陶芸の現在ー京都から展 1970 現代の陶芸ヨーロッパと日本展 発動する現代の工芸1945-1970・京都 1973 日本陶磁協会賞受賞 1974 中南米巡回展 1976 東独巡回日本陶磁名品展 1978 西ドイツ巡回日本陶磁名品展 1982 アメリカ・カナダ巡回展 1983 現代日本の工芸展 1985 現代日本美術の展望展 1990 京都美術文化大賞受賞 1991 京都市文化功労賞受賞 現在 日展会員・京都市立芸術大学名誉教授 2011−10−28 |
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