東京駅周辺美術館 共通券

東京駅を中心に歩いて行ける範囲内に四つの美術館が有ります、この美術館を対象に2012年6月まで有効の東京駅周辺美術館共通券が販売されています、正規の値段の半額になりますからお好きな方には魅力的です。
内訳はブリジストン美術館、出光美術館、三井記念美術館、そして三菱一号館美術館の四か所です。
こうした個人美術館を巡っていつも思う事は個人コレクターの力は公共博物館に勝ると言う事、毎回感心してしまいますがこれら4人のビックコレクターは世界屈指の内容の美術館を作り上げています。
先日、二つの美術館鑑賞を掛け持ちしました、一つは出光の「悠久の美」唐物茶陶と青銅器の名品が展示されています、もう一つは三井の「北斎展」ホノルル美術館所蔵の名品が初めて里帰りしました。
さてわたしは二つの展示会を同時に見るべきではなかったと後悔しています。
どう言う事かと言えば「悠久の美」で展示される唐物茶陶と青銅器の圧倒的な格の高さに打ちのめされて北斎版画が見れなくなってしまったのです。
もちろん北斎版画は素晴らしいもので日本の誇りですが悔しい事に青銅器の圧倒的な格の高さから見れば所詮は町民文化、世界四大文明の一つである王朝文化からすれば当時の風俗を知る重要な歴史資料ぐらいにしか見えないのです。
つくづく別の日にすれば良かったと思います、それならばそれぞれ別の視点から世界屈指の古美術である両者を楽しく拝見できたと思うのです。
今回は勉強になりました、どう言う事かと言えば「別ジャンルの物を同時に見るべきではない」と言う事です、要らぬ比較を無意識にしてしまうからです。
東京駅周辺美術館共通券はお得でお薦めです、しかしあわてることなく時間をかけて楽しみたいものです。



      2012−4−22