金仙窯

佐賀県伊万里市大河内山は鍋島藩の御用窯がおかれた場所です、ここは日本の磁器の最高峰と言われる鍋島焼が焼かれたことで今日でも多くの窯元が軒を連ねます。
そんな中にガイドブックに載らずにひっそりと焼かれている「金仙窯」がありこの場所こそ藩の御用窯として三十三間の登り窯が作られた場所と言われています。  

金仙窯の主力は緑ががかった青磁です、「青磁罅焼」と言い、この緑色はかの源氏物語で秘色と歌われた宋代以前の中国龍泉青磁の色と考えられており一度見ると虜になるような美しさがあります。
しかも古から入れたものの毒を消す作用があるとされ藩主の鍋島家が特に珍重したと言われています。
実際 水やお酒を入れると風味が変わるようで十五代さんから直接譲ってもった方は水差しにいれた水でご飯を炊くと大変おいしいと言われるそうです。

写真は金仙窯の湯呑、独特な形が目を引きました。
それではそんな迷品をどこで手に入れたかと言えばホームピック裏手の商店街にあるリサイクルショップなのでした、価格は推して知るべし。

正直取り立てて見どころのある作品だとは思いませんが貫入の美しい釉薬だとは思います、しかも写真背景の花崗岩と非常によく馴染んでおり大自然の力強ささえも感じる作品です。
HPで調べたところ茶碗でしたら4百万の値を付けているらしくそうした意味では掘り出しものですが、業者によっては話題優先の売る気なし価格を付ける所もあるので青磁罅焼なるものがどの程度評価されている物なのか調べてみたいと思います。










鍋島藩主に使われたとか毒消しの効果があるとか風説に彩られた青磁罅焼なる青磁は写真下の青磁葉紋大皿他一連の鍋島青磁の事なのでしょうか?



   2008−12−8