漢の緑釉


先月、富岡八幡宮の骨董市で見つけた後漢時代の緑釉壺です。
これは間違いなく本物ですが、近年中国で大量に出土しているとはいえ二千年前の物が極東の世界的に見たら誰も知らない骨董市に二万円で出品されていて良いのでしょうか。
少なくとも戦前だったら五百万円ぐらいしていた物がです。
確かに傷物ではあります、前の所有者が植木鉢にしていたのでしょう、底に排水の為の穴が開けられてしまっています、しかしそれにしてもの価格です。
経済発展の目覚ましい中国では再開発が各地で行われ、それに伴い文化財も多く出土している様です、この事によって古美術の希少度や価値にも大きな変革が起きています。
先々の資産形成の一環として中国古美術を投資対象にしている人達には要注意喚起ですね。











       2021-11-13

下に今年五月のブログも掲載します。

後漢時代の緑釉壷です。
悠久の時を経て葛飾の地に安住を見たか、数奇とも言える旅路の果てに何を目撃して来たか。
青銅器の鐘(しょう)を写した形の緑釉壷、経年変化の銀化が激しいが、これは百年二百年で現れる風化ではない、二千年の時を刻んだ証なのである。
この緑釉壷の白眉は著名な古陶磁器研究者、小山富士夫の箱書き極めが有る事。
中国の各地で行われた再開発で大量に出土した後漢時代の緑釉壷は希少性を失ったが小山富士夫の箱書きは極めて貴重だと思います。















      2021-5-17