DURALEX


焼き物が好きになると日本は良い国に思えてきます。
ドライブすれば全国の道の駅に御当地焼がありその多様性が面白くリーズナブルに楽しめる趣味に成長します。
ついつい財布の紐が緩む事になりますがクールダウンしてみればなんと下手物の多い事かと自己嫌悪、食傷気味になってきます。
もちろん全てではありません、日本は他国に比べ良い焼き物が沢山あります、しかし焼き物作りが盛んなだけにどうしようもない下手物も沢山ある国でもあります。
とくに民藝調の物のなかには精神衛生上良くないのではないかと思われるレベルの物まであり要注意です。
俗に言う「目が汚れる」と言うやつでこれを見慣れたら恐ろしい事になると思います。
良い物を見続ければ審美眼が育ちます、悪い物を見続けたらどの様な神経回路が形成されるのか考えただけで恐ろしくなります。
そんな事もあって最近は大量生産された工業製品のもつ合理的でいさぎよい健康的な美しさにも注目しています。
コストの追及と市場性がこれ程までに物を美しくする、考えてみれば当初の民藝思想もこの辺りにあったはずで当然の帰結と言えるかもしれません。
そんな訳でDURALEXのグラスを紹介します。
25年前に沖縄のサープラスショップで求めたのが最初でした、最近合羽橋道具街で新品1ダースを手に入れています。
真夏のビール、アイスコーヒーにこれ程うってつけの器は他にありません。
DURALEXはフランスで開発された強化ガラスの器、歴史は意外に古く戦前にさかのぼります、ドイツの潜水艦とフランス兵の戦いを描いた私の大好きな映画「マーフィーの戦い」では看護婦さんに渡された薬をピーターオトュールがDURALEXで飲むシーンがあります。

      2011−9−13