BOSE
弊社のホームページを見て、BOSE社の方が是非見たい物があると来社下さいました。
たいへん、素晴らしい物だと直感したので、皆様にも紹介します。

卓越した技術とマーケティング
「THE ECONOMIST JANUARY 15TH 2000」より
 ボーズ社会長、アマー・G・ボーズに言わせれば、ボーズのスピーカーは設計が良いので勝手に売れていくという。しかし、賢明なマーケティングも常に役立っているのだ。
 
 40年前、アマー・G・ボーズがMITで電気工学の博士号を手にしたとき、良いスピーカーを求めて探し回りました。彼は各構成部品の技術的特性を分析すれば、高品質のステレオ・システムが得られるだろうと想定しました。ところが、それでは、ひどい音しか得られません。そのショックが、彼を心理音響学の専門家へと駆り立てたのです。心理音響学というのは、人々が知覚する音と、エレクトロニクスによる測定結果の関係を研究する学問です。この学問は、彼に、自分でもっと良いシステムを作れるとうことを確信させるものでした。
 
 ●心理音響学と技術的成功
 
 そして作った最初のボーズ・スピーカー、2201は技術的に優秀でした。聴いた人たちは従来のスピーカーより良い音がすると認めました。しかしながら、商業的には失で、わずかな台数しか作られませんでした。それは、あまりにも大きすぎて、ほとんどの消費者にとっては扱いにくいものだったからです。
 この初期の失敗が、ボーズ博士をもうひとつの啓示へと導きました。その啓示というのは、ほとんどの人々は良い音は望んでいるが、玄人が欲するような大きな複雑なシステムは望んでいない、というものでした。この洞察を武器に、彼は自分の会社を世界最大のオーディオ・ブランドに築き上げました。
 
 調査会社NPOインテレクトによれば、ボーズ・ブランドはアメリカの家庭用スピーカー市場の20%を持っています。ボーズ社のライバル、ハーマン・インターナショナル社に属する、JBLとインフィニティという2大トップブランドは、伴せて、13%しかありません。もっとすごいのは、ボーズは前会計年度に10億ドル足らずの売り上げに対して、約1億7千万ドルの経常利益を出しました。ハーマンは同会計年度に15億ドルの売り上げに対して、
1億5百万ドルの経常利益しか達成していません。

 禁欲的なボーズ氏にとっては、それよりずっと重要なことは、普通の人々によって彼の名前が高級な音質と結びつけて連想されているということですが、奇妙なことに、彼の会社の強力なブランドにもかかわらず、ボーズ博士は伝統的なマーケティングを公然と軽蔑するのです。彼は、「マーケティングの専門家の完璧な製品とは、もうひとつボタンが付いているような物で、もう1ドル安いんだ」と言ったことがあります。
 むしろ、彼はボーズ社のモットー「Better Sound Through Research」を強調します。ボストンのすぐ郊外にあるボーズ社の本社、通称「お山」は大学工学部の特徴をすべて持っています。そこは、MITへの秘密の地下通路(例え)へと直通しているのです。彼は600人のエンジニアを雇っていますが、その多くはMIT出身で、そのMITで彼はまだ心理音響学の講座を教えているのです。工学は相変わらず彼の情熱の対象であって、ある腹心の部分によると、「放電の稲妻のようにアイデアが発射される」ということです。

収益のすべてを会社に再投資することについて、ボーズ博士は「会社での私の関心は研究のマシンとしてなんだ」と言います。
投資に対する収益についても、ボーズのほとんど全ての株式をコントロールしているので、
そのような厄介な財務的な用事から免れているというのです。
彼は、これまでは秘密だった引退後の会社の計画を明らかにしました。
株式公開や彼の資産の現金化より、むしろ彼の所有株式を新しい教育信託機関に寄付したい。
その機関が会社の活動の焦点を長期研究へと保ってくれるだろうというのです。
このような、技術革新に対する非常に献身的な志の高さが彼の成功を説明するのだと、彼は思いたがっているのです。
たしかに、ボーズ社は技術的な卓越に対して教え切れない賞賛を勝ち得ました。
それにもかかわらず、ボーズ博士の成功は、顕著な技術的な卓越だけに基づくわけではありません。

●卓越した技術革新がダイレクト・マーケティングを招く
 どこかの高級ステレオ・ショップに入っていって、ボーズについて尋ねてご覧なさい。
意外にも、店お抱えの専門家が馬鹿にするでしょう。
「高音域も低音域も出ないんじゃない?きっとボーズは」という具合に。
また、若い、男性ホルモンむんむんのオーディオ好きは、小地震を引き起こすような巨大スピーカーを好みます。
半可通は、ボーズ・システムではたとえオリジナル(の録音)はそうでなくても、
音楽がいつも<良い>、<済んだ>音になってしまう、と不平を言います。
彼らは、欠点も隠さずに<正確に>再生されるのを好むのだというのです。
こういった非難に対し、ボーズ博士は、彼のシステムが、
巨大スピーカーからは出ているような周波数をカットするフィルターを使っていると認めています。
しかし、人々は気づかないし、より一層の小型化と信頼性という利益があると、彼は言います。
実際、ほとんどの消費者は特性地について気に掛けません。
つまり、ただ素敵なステレオが欲しいだけなのです。
ボーズ社の売り上げとマーケット・リサーチが示すように、多くの消費者は、
ボーズ博士がまさにそのようなステレオを作っていると、信じているのです。

ボーズ博士は否定するけれど、消費者がそう信じるのは、賢明なマーケティングのためなのです。
ほとんどのライバル社と違って、ボーズ社は消費者に直接アピールするという、非正統的流通チャネルに重く依存しています。
ボーズ社の社長シャーウィン・グリーンブラットによれば、
その理由は、まさにボーズ氏が大変大切にしている技術革新そのものだということです。
ボース社の技術者は、しばしば伝統的なステレオとびっくりするほど異なった製品を作るので、
普通の小売店はボーズ製品の販売促進をうまくできないことが多いのです。
たとえば、彼らは、ボーズ社のCDプレイヤー、ウエーブラジオが何物なのか分からなかったのです。
それでボーズ製品を小売店に与えずに、消費者に直接売っているのです。

ボーズ社のマーケティング技術の最上の証明は、アメリカ中に散らばる12箇所のボーズ小売店で見られます。
客は目もくらむ音響ショーを楽しむために、大型テレビと巨大スピーカーとに向あってソファーにゆったりと身を沈めます。
その後、セールスマンが(ダミーの)スピーカーを仰々しく取り去り、
隠されていた野球のボールぐらいのサイズの小さなボーズ・スピーカーが明かされます。
ボーズ社が<種明かし>と呼ぶ、この一連の劇の上演が、たいていのファンをボーズ信者に改宗させてしまうのです。
どんなにボーズ博士が異議を唱えても、良いマーケティングは、良い技術とまったく同じように重要であることは明らかなのです。




THIS IS BOSE
BOSEバーチャルサウンドの発表試聴会
ボーズの最新の技術と音が、いま世界に感動を呼び起こす。

 「音」を売り物にした映画がたくさん創られるようになりましたが、家庭にも「VHSビデオ」
「レーザーディスク」「ビデオCD」「DVD」「BS放送」「CSデジタル放送」・・・・・・と
「音」をなくしては語れないメディアが増えています。
米国BOSE(ボーズ)社ではこの度、業務用、民生用の区別を超えた、新しい音響再生の在り方を求めて、
全く新しい方式のサウンドテクノロジーを発表しました。
各映画会社、放送局等でお聴きいただいてビックリして頂いています。
コンパクトなスピーカーシステムから発せられる、驚異のバーチャルサウンドをご試聴下さい。

スピーカーがないところから音が聴こえる。
 両側のスピーカーよりさらに外側の部屋の壁から楽器の音が聴こえてきます。
会議室やマンションの一室で、コンサートホールでのフルオーケストラの音の広がりをお楽しみ下さい。
そして、スピーカーを設置していない上方の天上からも、雷鳴等が響いてきます。
ホームビデオで見る映画でも三次元の立体感を体感下さい。

聴く場所、聴く位置を選ばない
 正面で聴かなくても自然なステレオ感が得られます。また、部屋全体に均一に音が広がりますので、
目の前で聞いても喧しくなく、離れた場所の隅まで音がよく伝わります。
広い部屋でも、狭い部屋でも、ホールやスタジオ、リスニングルームなど特別な場所ではなく、
普通の住宅やオフィスの一室で最高の音を自由にお楽しみ下さい。