嵐山吉兆

今回の京都旅行は「和食の神髄に触れる」がテーマです、食品関係に身を置く者として謙虚に勉強したいと思って参加しました。
地域の先輩に嵐山吉兆に顔の利く方がおりその方の計らいで実現しています。
ユネスコ無形文化遺産に指定された和食は今や芸術の域に達しています、その中でも業界をリードし続けた嵐山吉兆は是非とも行きたい料亭です。
芸術と言われるものは全てそうですが対象に関する知見の有る無しで見方や深さがまったく違ってくる事は良く経験する事です。
和食芸術も同じ事で料理そのものに対する知見以外に掛け軸や庭の鑑賞にまで至る全ての感性が要求されます。
しかし多くの場合、個人でオールラウンドな知見を獲得する事は不可能な訳でどうしても得意分野に思考が偏る事になります。
私の場合今回の体験から魯山人の言う所の「料理は器だ!」との見識により深く帰依することになりました。
嵐山吉兆の料理が抜群に美味しくて完成され洗練されたものである事は言うまでも有りません、そして料理としてもうこれ以上はやる事は無いとなったら、その先に有るものは、しつらえであり、おもてなしの心であり、そしてその実在としての器や掛け軸に到るのだと言う事です。
最高の料理をより一層美味しくするための文化と実在が他と一線を画する嵐山吉兆の凄さだと思います。







祇園祭りの時期の掛け軸と大変貴重な生け花でおもてなし

志野の香炉↑

夏に涼しさを演出するのはバカラの食器



おそらく輪島塗の蒔絵

400年ぐらい前の古染付↑↓






若鮎は頭から



鱧と湯葉のあんかけ



さりげなく江戸切子を入れてくるのは東男に対するおもてなしの心↑





上の器、いいですよね!涼しい! 金彩の中国の焼き物に範を取った銀彩の京焼

鰻飯は絶品です!漬物が乗るのは白井半七造今戸焼、江戸の焼き物でおもてなし↑



濃い宇治のシャーベットはエンディングに最適



女将の徳岡さんと

   2014−8−17