荒川豊蔵 水月窯

写真は荒川豊蔵が興した水月窯の作品です。
荒川豊蔵は志野焼の人間国宝、言わずと知れたと言いたくなる位のビックネームで、魯山人と共に桃山志野が瀬戸ではなく美濃で焼かれたことを考古学的発掘調査で明らかにした現代志野焼の先駆者です。
今日、現代陶芸作家が桃山志野を模古できるのは桃山志野に作陶の原点を置いた荒川の先駆的な研究と作陶技術の公開のおかげで、人間国宝の中でもトップ5に入る大御所です。
そんな荒川が昭和21年に一般向けに二人の息子と共に開窯したのが水月窯です。
水月窯作品は高級料亭などで重宝される優れたもので豊蔵作品とは言えませんが十分にそのテイストを受け継ぐ良い物です。
先日、富岡八幡宮の骨董市で窯出し直送品が段ボールに放り投げられているような形で安く売られていました。
一つ五百円は確かに安く多くの人が買い求めていました、良い物ですがそれ以上に豊蔵ブランドの魔法にかけられているようで見ていて面白かったです。
段ボールにでかでかと荒川豊蔵と書かれいてドキっとします、三越本店の八階で桐箱入り荒川作品の志野茶碗でしたら一千万円以上するのですから。

        荒川豊蔵と書かれた段ボール箱 ↑↓



NHKお宝ガレリアの取材クルーが来ていました



料亭で使用したらいい感じの向付





    2017-1-9